ピカピカ祭りで、子どもたちがしてきたこと
・子どもたちが成し遂げていること
「私、本物の商売がしたいんです。」
ある日、一人の子どもが、私たちにそう話してくれました。
「ごっこ遊びの商売じゃなくて、本物の商売がしたいんです。」
その言葉を聞いて、大人たちの本気にも火がつきました。
子どもが本当に商売をするには、どうすればいいのだろう。
調べていくと、子どもが事業を始めるためには、親権者の同意など、さまざまな条件を確認する必要があるものの、年齢に関係なくできることが分かりました。
そこで、子どもたちが実際に商売に挑戦できる場として始まったのが、ピカピカのお祭りです。
子どもたち自身が店長になり、自分たちのお店をつくる。
何を売るのか、どうすればお客さんに喜んでもらえるのか。
自分たちで考え、工夫しながら、お祭りをつくり上げていきました。
最初のお祭りには、50人、80人、100人と、たくさんのお客さんが集まりました。
ところが、ある年、来場者は35人にまで減ってしまいました。
「私、本物の商売がしたいんです。」
そう言ってくれた子が、呆然と立ち尽くしていました。
その姿を見て、私たち大人も考えました。
このお祭りを、このまま終わらせていいのだろうか。
でも、子どもたちはそこで終わりませんでした。
「このピカピカ祭り、なんとかしたいよな。」
そう声を上げた有志の子どもたち3人が、お祭りを大きくするために立ち上がったのです。
お祭り運営ミーティングの様子
彼らは、お祭りの運営チームを結成しました。
イベントの企画を考え、チラシをつくり、自分たちで配って回る。
地域の企業を訪問し、協賛金を募る。
どうすればもっと多くの人に来てもらえるのかを考え、仲間と協力しながら、一つひとつ行動に移していきました。
そして、わずか半年。
35人だったお祭りは、300人が集まるイベントへと成長しました。
約10倍です。
子どもたちの「やりたい」という思いが、周りの人を動かし、地域を巻き込み、本物の社会活動へとつながっていったのです。
お祭り運営チームが、子どもたちの心に火を灯します。
その後もお祭りは地域に根づき、2026年には400人以上が集まる夏祭りになりました。
私たちは、子どもたちに成功の方法を教えたわけではありません。
最初から大人が正解を用意していたわけでもありません。
子どもの「やりたい」という思いを受け止め、実現するための方法を一緒に考え、挑戦できる環境をつくってきました。
もちろん、すべてが思いどおりに進むわけではありません。
うまくいかないこともあるし、悔しい思いをすることもある。
でも、自分たちで決めたことだからこそ、もう一度挑戦しようと思える。
仲間と協力し、地域の人たちの力も借りながら、自分たちの手で未来を変えていくことができる。
このお祭りは、子どもたちの可能性が開花していく姿を、私たちに見せてくれました。
子どもたちは、大人が思っている以上の力を持っています。
その力を発揮できる環境があれば、子どもたちは自分たちの可能性を広げ、社会に新しい価値を生み出していけるのです。
