岩村考治(がんちゃん)
天才開花ピカピカラボ 創業者の想い

岩村考治(がんちゃん)
すべての子どもの可能性を開花させる教育を
〜一人ひとりが、自分らしく個性を輝かせて生きていける社会をつくる〜
私がピカピカラボをつくった原点は、子ども時代の経験にあります。
小学生だった頃、私は兄からひどいいじめを受けていました。
本来なら安心できるはずの家が、私にとっては苦しい場所になっていました。毎日のように続くつらい経験の中で、唯一安心して過ごせたのが学校でした。
学校には、一緒に遊んだり、何気ない話をしたりできる友達がいました。
その後、大人になってから兄と当時のことを話し合い、和解することができました。
しかし、そのとき初めて知ったのです。
兄自身も当時、中学校で、私が受けていたものよりもはるかにつらいいじめを経験していたことを。
兄もまた、誰にも言えない苦しさを抱えていたのです。
この経験は、私に大きな問いを残しました。
人は、安心して過ごせる場所がなければ、自分らしく生きることさえ難しくなってしまうのではないか。
そして、子どもたちが安心して自分らしさを発揮できる環境を、もっと社会の中につくれないだろうか。
その問いが、私の教育に対する考え方の原点になりました。

料理に目覚めた子は、シェフを目指しピカピカ祭りでの出店経験を重ねています。
topic
・子どもたちの中にある「天才」を見つける
・自分で決めるから、夢中になれる
・これからの時代に必要な力を育てる
・子どもたちの変化
・子どもたちが成し遂げていること
・子どもたちの可能性を信じ、一緒に面白がる
・子どもたちの中にある「天才」を見つける
私は学校の教員として働いた経験があります。
そこで出会った先生方の多くは、子どもたちのために一生懸命に働く、熱意のある方々でした。
一方で、子どもたちが勉強を「やらされるもの」と感じ、本来は自分の可能性を広げるはずの学びに、主体的に取り組めなくなっている姿も見てきました。
入学前には、学ぶことを楽しみにしていた子どもたちが、いつの間にか勉強を嫌いになってしまう。
学校生活になじめず、自分らしさを発揮できなくなってしまう。
そんな子どもたちの姿に触れるたび、考えるようになりました。
子どもたちの意欲や可能性を引き出すために、もっとできることがあるのではないか。
これは、先生一人ひとりの努力だけで解決できる問題ではありません。
子どもたちが自分らしく学び、成長できるように、教育の仕組みそのものに選択肢を増やしていく必要がある。
そう考えた私は、家でも学校でもない、新しい教育の場をつくることにしました。
それが、ピカピカの始まりです。
子どもたちの中にある「天才」を見つけたい。
ピカピカを始めるとき、私は悩みました。
何をする場所にしようか。
勉強をする場所?
運動をする場所?
ものづくりをする場所?
でも、特定の活動を中心に据えることは、子どもたちの可能性を限定してしまうことにもつながるのではないか。
そう考えたとき、私の中に残ったのは「主体性」という考え方でした。
子どもたちが、自分で考え、自分で選び、自分の意思で行動できること。
そして、自分が本当に好きなことや、夢中になれることに出会えること。
私たちは、一人ひとりの子どもの中に、その子にしかない個性や才能があると考えています。
その可能性を、私たちは「天才」と呼んでいます。
誰かと比べて優れているという意味ではありません。
勉強が得意な子もいれば、人を楽しませることが得意な子もいる。
ものをつくることに夢中になる子もいれば、仲間と話し合いながら何かを生み出すことが得意な子もいる。
一人ひとり、興味も得意なことも、成長するペースも違います。
だからこそ、最初から「何を学ぶべきか」「何ができるようになるべきか」を大人が決めるのではなく、子ども自身が自分の可能性を発見できる環境をつくりたい。
それが、ピカピカラボの目指す教育です。

自分でやると決めたネイルの勉強。自然と熱がこもります。
・自分で決めるから、夢中になれる
子どもたちが自分の可能性を発見するために、私たちが大切にしていることがあります。
それは、子ども自身が選ぶことです。
大人に言われたからやるのではなく、自分がやりたいと思ったから挑戦する。
うまくいかなければ、どうすればいいかを考える。
必要であれば、周りの人に相談したり、仲間と協力したりする。
そして、もう一度挑戦してみる。
こうした経験を、子どもたちが日常の中で何度も繰り返せるようにしています。
もちろん、自分で決めたことが、いつもうまくいくわけではありません。
思いどおりにならないこともありますし、仲間と意見がぶつかることもあります。
そんなとき、私たち大人がすぐに答えを出したり、すべてを解決したりするのではなく、子どもたち自身が考え、話し合い、次の一歩を見つけられるように支えます。
自分で決める。
行動する。
結果を振り返る。
そして、また自分で決める。
この繰り返しが、子どもたちの主体性を育てていきます。
自分の意思で行動し、その経験から学ぶこと。
その積み重ねが、自分の人生を自分でつくっていく力につながると、私たちは考えています。
大人の役割は、子どもの可能性を引き出すこと。
子どもたちの可能性を開花させるために、大人は何をすればよいのでしょうか。
私たちは、大人が正解を教え、子どもをその正解に導くことだけが教育だとは考えていません。
大切なのは、子どもが自分で考え、選び、挑戦できる環境をつくること。
そして、一人ひとりの個性や興味に目を向け、その子が持っている力を発揮できるように支えることです。
子どもが夢中になっていることを見つけたら、その気持ちを大切にする。
失敗したときには、失敗そのものを否定するのではなく、そこから何を学べるかを一緒に考える。
子ども同士で意見がぶつかったときには、すぐに大人が結論を出すのではなく、お互いの考えを理解し、解決策を見つけられるように支える。
そのためには、大人自身も、子どもを思いどおりに動かそうとするのではなく、一人の人間として信頼することが必要です。
私たち大人が子どもの可能性を信じ、子ども自身が自分の力を発揮できる余白をつくる。
ピカピカラボでは、そんな関わり方を大切にしています。

パソコンでお祭りのチラシを作成する。最初は難しかったけれど、今では楽しんで取り組んでいます。
・これからの時代に必要な力を育てる
これから先、社会はどのように変わっていくのでしょうか。
インターネットやAIの発達によって、知識を得る方法も、仕事のあり方も、社会の仕組みも、大きく変わり続けています。
今の子どもたちが大人になる頃、どんな仕事が生まれ、どんな社会になっているのかを、正確に予測することはできません。
だからこそ、今ある正解を覚え、そのとおりに行動する力だけではなく、自分で問いを見つけ、考え、選択し、周りの人と協力しながら新しいものを生み出す力が大切になると、私たちは考えています。
自分の好きなことを見つける。
自分の得意なことを生かす。
うまくいかなくても、工夫しながら挑戦する。
自分とは違う考えを持つ人と協力する。
こうした力は、教えられるだけで身につくものではありません。
子ども自身が経験し、試行錯誤しながら、少しずつ育んでいくものです。
だからこそ、私たちは子どもたちが自分で選び、挑戦できる環境をつくり続けます。
そして、一人ひとりが自分の個性や才能を発揮しながら、自分らしい人生を歩んでいける社会を目指します。
すべての子どもが、自分らしく生きられる社会へ。
私たちが目指しているのは、不登校の子どもたちが安心して過ごせる場所をつくることだけではありません。
学校に通っているかどうかにかかわらず、すべての子どもが自分の個性を認められ、好きなことに夢中になり、自分の可能性を広げていける社会をつくることです。
誰かと同じでなくてもいい。
得意なことが違っていてもいい。
今はまだ、自分の好きなことが見つかっていなくてもいい。
一人ひとりが自分らしさを発揮しながら、安心して挑戦できる。
そんな環境が社会の中に広がっていけば、子どもたちはもっと自分の可能性を信じられるようになるはずです。
そして、自分らしく生きる大人が増えることは、次の世代の子どもたちにとっても、より豊かな社会につながっていくと考えています。
子どもたちの中にある、まだ見つかっていない可能性を信じる。
その可能性が開花する環境を、子どもたちと一緒につくる。
ピカピカラボは、これからも一人ひとりの「天才」を見つけ、育み、自分らしく生きていける社会を目指していきます。

ピカピカに来るようになると、表情や雰囲気が大きく変わってきます。
穏やかな優しい表情は、安心して自己表現できる状態の証です。
・子どもたちの変化
ピカピカに来た子どもたちを見ていると、表情がとても穏やかになっていきます。
そして、周りの人を信頼し、人に優しく関われるようになっていきます。
例えば、以前は正義感が強く、自分が正しいと思ったことに向かって一直線に突き進んでいた子がいました。
間違っていることを見つけたら、見過ごせない。
だからこそ、相手に強い言葉をかけてしまうこともありました。
でも、ピカピカで過ごす中で、大きな変化が見られるようになりました。
自分の正しさを伝えるだけではなく、相手がどんな気持ちなのかを考える。
相手を責めるのではなく、相手に伝わる言葉を選ぶ。
正義感の強さはそのままに、相手を思いやる優しさが育っていったのです。
私たちは、子どもたちに優しくなることを教え込んでいるわけではありません。
子どもたち一人ひとりを信頼し、その子の考えや行動を頭ごなしに否定せず、一緒に考え、挑戦することを楽しむ。
そんな関係を、日々の生活の中でつくっています。
人は、安心して自分らしくいられるとき、周りの人のことも信頼できるようになるのかもしれません。
自分が受け入れられていると感じられるからこそ、今度は自分も誰かを受け入れようと思える。
ピカピカでは、子どもたちが自分らしさを発揮できる環境を大切にしています。
その中で育まれていく、信頼や思いやり。
私たちは、そんな子どもたちの変化を大切に見守っています。

ピカピカの農園で作ったじゃがいもを使って、大好きなフライドポテト屋さんを出店します。
・子どもたちが成し遂げていること
「私、本物の商売がしたいんです。」
ある日、一人の子どもが、私たちにそう話してくれました。
「ごっこ遊びの商売じゃなくて、本物の商売がしたいんです。」
その言葉を聞いて、大人たちの本気にも火がつきました。
子どもが本当に商売をするには、どうすればいいのだろう。
調べていくと、子どもが事業を始めるためには、親権者の同意など、さまざまな条件を確認する必要があるものの、年齢に関係なくできることが分かりました。
そこで、子どもたちが実際に商売に挑戦できる場として始まったのが、ピカピカのお祭りです。
子どもたち自身が店長になり、自分たちのお店をつくる。
何を売るのか、どうすればお客さんに喜んでもらえるのか。
自分たちで考え、工夫しながら、お祭りをつくり上げていきました。
最初のお祭りには、50人、80人、100人と、たくさんのお客さんが集まりました。
ところが、ある年、来場者は35人にまで減ってしまいました。
「私、本物の商売がしたいんです。」
そう言ってくれた子が、呆然と立ち尽くしていました。
その姿を見て、私たち大人も考えました。
このお祭りを、このまま終わらせていいのだろうか。
でも、子どもたちはそこで終わりませんでした。
「このピカピカ祭り、なんとかしたいよな。」
そう声を上げた有志の子どもたち3人が、お祭りを大きくするために立ち上がったのです。
お祭り運営ミーティングの様子
彼らは、お祭りの運営チームを結成しました。
イベントの企画を考え、チラシをつくり、自分たちで配って回る。
地域の企業を訪問し、協賛金を募る。
どうすればもっと多くの人に来てもらえるのかを考え、仲間と協力しながら、一つひとつ行動に移していきました。
そして、わずか半年。
35人だったお祭りは、300人が集まるイベントへと成長しました。
約10倍です。
子どもたちの「やりたい」という思いが、周りの人を動かし、地域を巻き込み、本物の社会活動へとつながっていったのです。
お祭り運営チームが、子どもたちの心に火を灯します。
その後もお祭りは地域に根づき、2026年には400人以上が集まる夏祭りになりました。
私たちは、子どもたちに成功の方法を教えたわけではありません。
最初から大人が正解を用意していたわけでもありません。
子どもの「やりたい」という思いを受け止め、実現するための方法を一緒に考え、挑戦できる環境をつくってきました。
もちろん、すべてが思いどおりに進むわけではありません。
うまくいかないこともあるし、悔しい思いをすることもある。
でも、自分たちで決めたことだからこそ、もう一度挑戦しようと思える。
仲間と協力し、地域の人たちの力も借りながら、自分たちの手で未来を変えていくことができる。
このお祭りは、子どもたちの可能性が開花していく姿を、私たちに見せてくれました。
子どもたちは、大人が思っている以上の力を持っています。
その力を発揮できる環境があれば、子どもたちは自分たちの可能性を広げ、社会に新しい価値を生み出していけるのです。

子どもたちの「やりたい!」を、一緒に面白がるスタッフが揃っています。
・子どもの可能性を信じ、一緒に面白がる
ピカピカに子どもを通わせようと考えていた保護者の方から、こんなお話を伺ったことがあります。
「この子に関わる大人には、子どものことを否定しないで、この子がやっていることを、一緒になって面白がってくれる人であってほしい。
何かを教え込むのではなく、横について伴走してくれる人であってほしい。
そして、この子が物事を習得するときの、自分なりの必勝パターンを見つけてあげたいんです。」
お子さんのことを深く考え、どんな関わり方をしてくれる大人がいたらよいのかを、我が子をよく見たうえで探していらっしゃいました。
そんな保護者の方に、その子の様子をよく見た上で私たちはこうお伝えしました。
「この子は、もう自分なりの必勝パターンを持っていますよ。」
その言葉を聞いて、保護者の方はとても安心されたそうです。
私たちは、子どもたちに何かを教える前に、その子自身をよく見ます。
何に興味を持つのか。
どんなときに夢中になるのか。
どんな方法なら、自分から挑戦したくなるのか。
一人ひとりの子どもには、その子なりの学び方があります。
大人がその子に合った正解を外から与えるのではなく、その子がすでに持っている力や可能性を見つけていく。
そして、子どもが夢中になっていることを、大人も一緒になって面白がる。
私たちは、子どもたちと本気で遊び、本気で楽しみます。
その時間の中には、子どもの興味を見つけること、信頼関係をつくること、自分から挑戦したくなる環境をつくることなど、私たちが大切にしている教育が詰まっています。
子どもを変えようとするのではなく、その子が持っている可能性を見つける。
子どもに何かをさせるのではなく、子どもが自分から動きたくなる環境をつくる。
そして、子どもの可能性を信じ、その成長を一緒に楽しむ。
子どもと一緒になって遊ぶ力。
それは、ピカピカラボが大切にしている、私たち自身の才能でもあります。
